【相続・遺言コラム】遺言のすすめ①
2024-05-20
カテゴリ:相続・遺言
子なし夫婦に遺言は重要です!
「遺言書を作成する必要がありますか?」
との質問を受けることがあります。
その方の家族構成や、家庭環境、あるいは、これまでの家族間の関わり合いなどの事情によって異なりますので、事情をお聞きしたうえでないと結論を出すのが難しいです。
ただ、子のいない夫婦については、遺言書を作成する必要がある場合が多いと言えます。
それは、子のいない夫婦の場合、遺言書がないと、死亡した方の配偶者が、死亡した方の兄弟姉妹と相続争いをしなければならない事態になるからです。
例えば、夫が死亡して、夫名義の自宅と多少の預貯金が遺産であったとします。夫の両親が先に亡くなっていたとして、仮に遺言書がないと、妻は、夫の兄弟姉妹と相続の話し合いをしなければならず、夫婦で築き上げた夫名義の財産の一部を、夫の兄弟姉妹に渡さなければならない事態になります。場合によっては、自宅を処分しなければならないかもしれません。
このような事態を避ける対策として、夫婦それぞれが、配偶者に対して、遺産の全てを相続させる旨の遺言を作成する方法があります。このような遺言があれば、死亡した方の兄弟姉妹は遺産を取得しないので、相続争いを回避することができます。
子のいない夫婦では、遺言が重要であることを意識しましょう。